2018/11/27 15:58

・宝石の定義
宝石の価値は何によって決まるのか?
美しさ
希少性
耐久性
美しさ:
宝石は万人を魅了してやまない美しさがなければならない。
誰にでも認められる何らかの視覚的魅力を有している。
希少性:
さらに宝石には珍しい、産出量が少ないということは当然、誰もが所有したいと欲することが要求される。欲しいと思わせるほど希少性は高いが、販売できるほど入手しやすい石であることが前提となる。
耐久性:
宝石は、どれほど美しく希少であっても同時に壊れにくく、硬く、かつあらゆる劣化に対しても強くなければならず、通常の使用に耐えなければならない。
・流通している宝石材
宝石の種類は現在約130種ほどで、ポピュラーな宝石となると30種程度である。これらの種の多くは、カラー、透明度などをもとに、異なる変種に細分される。※種と変種については別のコラムにてご紹介します
天然宝石市場では、一般に下記の2つのタイプの宝石材が流通している。
鉱物
有機物
鉱物:
大半の宝石は鉱物に属する。各々の鉱物はそれぞれ一定の化学組成と、規則正しい結晶構造を有する。その結果、鉱物は識別(鑑別)可能な光学的、物理的性質を示す。
下の研磨済みのミャンマー産のルビーのように、鉱物は生物の関係しない自然の過程によってできた無機物である。
有機物:
生物に由来する物質。代表的な有機質宝石は真珠であり、他にサンゴ、象牙、琥珀、ジェット(木の化石)などが存在する。
下の写真は彫刻が施された高知県産のサンゴ。
参考文献
【田近 一隆著 宝石鑑別ハンドブック】
以上、宝石の定義、また2つのタイプの宝石についてご説明いたしました。次回はもう少々掘り下げて、「鉱物」に属する宝石の”種名”と”変種名”についてご説明いたします。