2019/12/07 14:03

今日は鉱山へ向かいます。
しかし昨晩は少々飲み過ぎましたね・・・。朝6時、早朝から出発なので、朝食は昨日のうちにセブンイレブンで買ってきたパンで済ませます。
7時にJum氏と合流。車で現地へと向かいます。
タイのコランダム産地はカンチャナブリ地区、チャンタブリ地区、フィラエ地区などが知られています。
今回はチャンタブリ地区のKhao Ploi Waen鉱区を訪れました。
ここはタイで始めてサファイアが発見された土地として知られています。

チャンタブリの中心地から車を40分程度走らせて到着。緑に囲まれ、のんびりした場所にその鉱区があります。
到着するなりJum氏、「着替えは持ってきたか?」と問われ、着替えなど何も持ってきていないことに気付く・・・。そうだよね、鉱山だもの汚れるよ・・・。
結局、鉱夫さんがTシャツと短パンを貸してくれました。
サンダルに履き替え、皆のところへ。
鉱区の中を移動し、実際に掘っている場所へ向かいます。


5分ほど歩いて到着。5メートルほどの縦穴が掘ってあり、ハシゴで降りて作業するようです。

鉱夫さんが慣れた手つきで穴の中へ降りて行き、作業を始めます。
専用のシャベルで砂礫をかき出し、軽々バケツの中へと入れていきます。
実際の採掘現場など当然見たことがありませんでしたので、ひたすらに写真を撮りまくり感動していると・・・。
突然Jum氏が「Hey! Kei! Are you ready!?」と叫ぶ。
・・・?ん?
どういうことだ?
もしかして中に入れってこと!?
どうやらJum氏が事前に、採掘の体験をさせてくれるよう、お願いしてくれていたみたいです。

恐る恐るハシゴを降り、下へ到着。
おお、、、サンダル履いてるけどめっちゃ泥で滑る・・・。
あんなに軽そうに見えたシャベルがめちゃくちゃ重い!!まさしく重労働です。
3、4回バケツへ砂利を運んだだけで腕が限界になります。近頃本当に運動不足ですね・・・。
そしてなんとかバケツ10個を満タンにして穴から出ました。手に力が入らず、ハシゴを上るのも一苦労・・・。
服もびしょ濡れになりましたよ。

次は洗浄の工程へ。
放水により泥を飛ばし、手作業で宝石を探し出します。
なにこれ。宝探しみたいで楽しい。思わず童心に還る。

おお・・・?

おお・・・・!!
小さいですがブルーサファイアの原石を見つけました!!!
なんとも言えない達成感。嬉しい~。1ctにも満たない小さな原石ですが、愛着が湧きます。
結果、ブルーサファイアとブラックスターサファイア、オニキス数個を見つけ出す事が出来ました。
バケツ10杯分、およそ100kgの砂礫から僅か数ピース。おおよそですが2グラム程度しか採掘できません。
なるほど宝石が高価になる訳です。身をもって体験出来たな。もっと宝石様に敬意を払おう。

さすがに持って帰れないよね・・・と指を咥えながら見ていると・・・。
「君が掘ったんだし、2つくらいだったら持って行っていいよ」と嬉しいお言葉が!!!
Khop khun makmak khrap!!!!!
写真のブルーサファイアとブラックスターサファイアを頂きました~。
めちゃくちゃ嬉しい。帰ったら一番目立つところに飾ろう。
併設された簡易シャワー室で泥を落とし、大満足で鉱区を後にしました。
決して安全とは言えない、重労働の宝石採掘と、ジュエラーの華やかさ。 これらは対極に位置するものと改めて実感。
宝石を扱う者として、これは心に留めておかないとな。
採掘に始まり、様々な人が関わってだんだんと光輝く宝石になってゆく。やっぱり宝石って面白い!
今回は大変貴重な体験をさせていただきました。


中心街に到着したのは午後5時頃。陽も傾きかけてきました。
Jum氏と夕食を共にすることに。
川沿いのレストラン。無難にパッタイとか食べましたが、とても美味しかったです。
実はJum氏と私は同い年。彼とは久しぶりの再会でしたが、同世代なので話は尽きません。
近況報告、そして仕事の話。
彼はまた、宝石が好きで父親の会社を継ぐ訳ではないと話していたが、宝石の話になると熱く語っていました。
今後ともよろしくお願いします。東京来たら連絡してね。
ビールを数本空け、とても良い気分で帰路につきました。

明日はバンコクへ戻ります。早朝6時のバスなので5時起きかな・・・。
それでは、また。