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2019/11/30 16:20



約一年振りの更新となってしまいましたが。。。
まあ気を取り直して書いていきたいと思います。
今回、やってきたのはタイはバンコク・・・ではなく、古くから宝石の街として知られるタイ東部の街、チャンタブリーへ行ってまいりました。ここは首都バンコクから約250km、カンボジア国境付近に位置します。

いつも通り羽田からの夜便でバンコクへ。今回はANAです。いつもはTGなので少しワクワクしましたが、椅子がちょい快適くらいでした。いつも通りお酒をひたすら飲んで就寝。


さて、スワンナプーム到着。空港からARLへと続く通路のスーパーリッチで両替します。レートは比較的良く、市内で両替するのとほぼ変わりません。



タクシーを拾い、エカマイにあるバスターミナルへ。



さすが早朝、全然渋滞しない。






バスターミナル到着。
バンコクからチャンタブリーへの移動手段は、車をチャーターするか、大型バス、またはロットゥ(乗合バス)の3つの選択肢があります。
バスはなんと片道約680円!安い!!(ロットゥはもっと安いです。金額忘れました)
250kmって言ったら東京~浜松間くらいの距離はありますから、日本じゃ考えられませんね・・。

トラート行きに乗ります。チャンタブリーで途中下車。
チャンタブリーへは約4時間の道のり。しかし休憩が10分程度というブラックさ。思わず運転手に「大丈夫か?」と声を掛けてあげたくなります。



乗客にはもちろん日本人はいません。現地の人か、同業の欧米人くらいです。





バスに揺られること約4間。。。
やっとチャンタブリーバスターミナルへ到着。




到着するやいなや、ソンテウの運ちゃんが群がってきます。ホテルまでは徒歩15分程度ですが、荷物もあるので、ソンテウに乗りホテルへ向かいます。排ガスが凄い。。。



ホテルチェックイン後、東部イサーン料理が楽しめるレストランへ。
ここではお決まりのシンハーでガイトート、ソムタムをいただく。ガイトートとは、フライドチキンにニンニクの素揚げをまぶした料理。香草が入ったスパイシーなタレに付けて食べます。ウィング、ドラム等様々な部位が選べますが、ここのチキンはとっても美味です。
部位にもよりますが、1ピース60~120円程度。本場だと安くて美味しいですね~。
この店のシンハーは瓶をアイスペール(のようなもの)で冷やしているので、暑くてもぬるくなることはないのです。

まあ、氷は入れるんですけどね。



ホテルで一服後、現地をアテンドしてくれるJum氏と合流。
おっと、冒頭で言い忘れましたが、今回の買い付けはコランダムの加熱処理工房や、鉱山の視察も兼ねているので、アテンドしていただくよう、事前にお願いしておりました。
彼の実家はチャンタブリーでも有数のルビーのホールセラー。
数年前までアメリカ・シアトルに留学しており、英語がとても堪能。おまけにMBAまで取得しているという非凡なる人物・・・。
今はラフストーンのソーティングを担当しているが、いずれは父親の会社を継ぐそう。



彼の車に乗車。1日目はサファイアの加熱処理を行うファクトリーへと向かいます。
なんでも、加熱の工程、方法は各工房により違いがあるらしく、その情報は通常は門外不出。個人で訪れた日本人が見学出来た例はほとんど無いそうです。今回はなんてラッキーだったのでしょう…。Jum氏も交渉に難儀したようで。。。


そのファクトリーは、チャンタブリーの、Phet Daoruang地区にある、加熱処理とカッティングの会社です。工房兼家がとても立派。30年続く、老舗の工房です。




さて、ここからは加熱処理工程の視察。





写真のように黒っぽく見えるマダガスカル産のサファイアを、ガス炉で1000〜1400℃で一時間半加熱し、ブルーサファイアのグリーンからイエローの色味を消し、魅力的なブルーを引き出します。



加熱しても色が良くならないストーンはこの大きな釜で再加熱。





そして約2時間経過。処理後の原石がこちら。"るつぼ"に入った状態です。


比較すると一目瞭然。
原石の黒味や緑味が取り除かれ、鮮やかなブルーが引き出されたことが分かります。

今までサファイアを顕微鏡等で鑑別する際、加熱の痕跡など鑑別特徴を漠然と観察していましたが、今回実際に加熱処理の工程を視察し、今まで自分が得た鑑別に対する知識と上手くリンクさせることが出来ました。






加熱の工房を視察後、事務所へ案内されました。商談室がすごく立派。。。




このファクトリーではプリンセスカットをメインにプロダクションしており、ルースのクオリティが非常に高かったので金額が合えば購入しようと思い大量のロットを見せていただきました。・・・が、かなり吹っ掛けられましたね笑

初見の日本人、しかもタイ語も流暢ではないので仕方ないか・・。また次回出直すとしましょう。



次回はチャンタブリーでの宝石買い付けについて書こうと思います。

それでは、また。